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株式市場が上昇してきた理由」

以下は2009/8/30に私のメルマガで配信した内容です。

こんばんは。

今日は、現在の経済のファンダメンタルを見ていく上で重要な
今年春以降の株式市場上昇のきっかけについて
振り返って確認しておきたいと思います。

なぜ、株式市場が上昇しているのか?

政府の思惑通り株式相場が上昇しているが、実態はどうなのか?


これらをきちんと知った上で、
現在の株式市場を見ることが重要です。

<目次>

米国金融機関の第1四半期決算が相場上昇のきっかけとなった

時価会計ルールの停止

ストレステストのごまかし

大手銀行の国有化

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ANALについて!?

米国金融機関の第1四半期決算が相場上昇のきっかけとなった

現在の株式相場上昇は、何が原因なのか?

素直に今の株式相場の上昇を喜ぶことのできない賢明な投資家に
現在のファンダメンタルを確認するための記事を
これから何度か書いていきます。

本日は、この上昇のきっかけとなった金融機関のストレステストを
もう一度振り返ってみたいと思います。

そもそも、この上昇相場の主因は、
2つの問題を先送りすることから生まれました。

それは、不良債権問題と金融機関の資本不足。

これらの問題を先送りする政策が次々と実施されたことが
現在の株式相場の上昇を作っています。

それらの政策が、PPIPなどの投資プログラムであり、
時価会計ルールの緩和です。

これらの政策により、第1四半期の米金融機関の好決算が生まれました。

            08年10-12月期  09年1-3月期

・シティグループ     -$173億    $16億
・JPモルガンスタンレー   $ 7億    $21億
・バンクオオブアメリカ -$18億    $43億
・ウェルズファーゴ    -$27億    $30億
・ゴールドマン・サックス -$21億    $18億
・モルガンスタンレー   -$23億    -$2億

米国大手銀行6社合計   -$255億    $126億

ウェルズファーゴは2ケタの増収です。

時価会計ルールの停止

これらの増収の大きな原因となったのが時価会計ルールの停止です。


あれだけ日本に時価会計を迫ってきた米国では、
昨年来、誰も買い手がいなくて、市場で価格がつかなくなってしまった
住宅ローンの証券化商品、CDS、CDOなどの金融商品は、
市場そのものがなくなったので、

時価評価ができない、よって、償還価格や理論価格で評価してもよい
というルールになっています。

1997年の日本の金融危機のときには、米国は執拗に日本に
時価評価を求めてきましたが、自国の場合は何でもありです。


それでも、どうしても埋められない損が出た場合は、
バランスシート自体の時価評価の停止も可能となっています。


更に、シティバンクなどの利益は、かなり無茶な操作が入っています。

これは、発行した社債が下落した場合、その評価損を発行元は
利益として計上できるというメチャクチャなルールによります。
(ステートメント159号)

つまり、100億で社債を売りにだして資金調達し、
その社債が下落し、10億の時価評価となった場合、
90億円を利益として計上できるということです。

社債を買い取る体力があれば、これも可能ですが、
負債自体は減りません。

リーマン破綻以来、軒並み社債がジャンク債並みに下落しているので
多くの米国企業がこのインチキをやっています。

これは、世界の保障元本総額が54兆ドルもあるCDSやCDOでも
同様に、負債を利益に付け替えることができるようになっています。

ストレステストのごまかし

<結果>

大手金融機関19行中、10行が追加の資本増強が必要

バンカメで3.6兆円、シティで5000億円

合計の増資額7.4兆円

19行の不良債権の合計額は60兆円

---

日本のバブル崩壊直後の不良債権は、10~20兆円と発表されていましたが、
最終的に、日本の金融機関の不良債権処理額は100兆円にも上りました。

アナリストの中には、世界の不良債権の総額は、
推計で20兆ドルという数字もあります。

特にひどいシティについては、未だ実行されていない
実行予定の施策も評価の対象に加えています。


ストレステストの実施時点で、7000億ドルあった公的資金枠は、
1346億ドルしか残っていませんでした。

必要とされる増資額の7.4兆円は、2008年秋に成立した
TARP(不良資産救済プログラム)の残金に合わせた数字です。

クルーグマン教授の試算では、さらに7500億ドルが必要となっています。

IMFの4月の試算では、2750億ドルの増資が必要となっています。

<ストレステストの計算の前提>

      2009年 2010年

経済成長率 -3.3% +0.5%

失業率   8.9%  10.3%
(失業率は既に9.5%に達しています。)

自己資本比率は4%

金融機関の損失額はIMF見積もりの3分の1

---

前提となる経済指標などの数値は、ストレステストの名のように、
ストレスをかけた状態(今後の経済の悪化を見込んだ状態)ではなく
ストレステスト実施当時の数値を使用しています。

日本がバブル処理で危機に瀕しているとき、
米国がBIS規制として日本に要求してきた自己資本比率は8%です。

日本では、国際業務を行う大手銀行は総資産の8%が自己資本
国内業務のみの地方銀行などは4%です。

今回、ストレステストで使用された4%という自己資本比率は、
4%の損で債務超過になるということです。

再び、株式が下落したり、金利上昇により、
手持ちの債券の評価が下がれば、債務超過となります。

なぜ、ここまで政府をあげて粉飾をしなければならなかったのか?

それは、CDS(クレジット・デフォルト・スワップ)により
手持ちの債権のリスクを金融機関相互で保障しあい、
リスクを小さく見せていたためです。

相互に保障し合う仕組みなので、一つが倒れれば、
銀行の連鎖倒産となってしまう、本当に危機的な状況だったのです。

大手銀行の国有化

今後、融資や商業不動産、住宅ローン、クレジットローンなど、
恐慌手前の不景気の長期化により、粉飾を続けたとしても
更に銀行の損失額は増えていく可能性があります。

しかし、大方の予想に反して、公的資金を投入された金融機関が
公的資金の返済をしています。

この公的資金の返済のため、バッドバンクスキームにより、
不良債券の分離を行うことができなくなってしまい、
根本的な不良債権処理ができなくなっていまいました。

代表的な金融機関の公的資金の投入額は下記の通り、

ゴールドマン・サックス 100億ドル
モルガンスタンレー   100億ドル
ウエルスファーゴ    250億ドル
JPモルガン      250億ドル
バンクオブアメリカ   450億ドル
シティグループ     450億ドル


バンカメ、シティなどは今後の状況次第では、突然の国有化もあり得ます。

リーマンは、破綻の1年前に次のようにコメントしています。

「リーマンは新しく生まれ変わった。
 もはや、無借金経営に向け、一点の曇りもない。」

このような状況が8月18日に配信したメルマガにあるような
米銀74行の破たんです。

  「良いニュース」と「悪いニュース」

これらの経済の実体と株式市場の乖離は、
株式市場の再下落という悪いニュースばかりではありません。

この歪みはいずれ解消されます。

あらゆる悪条件を想定内にし、

経済の歪みから利益を上げる方法

それが「ゴールドラッシュ投資法」です。

購入者様から届いた感想を追加しました。

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植木のFX配信 2008年実績 128,225pips \12,790,300

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植木のFX配信のご感想

【1】 植木のFX配信を利用して黒字化に成功した会員様

> 毎週週間レポート楽しみにしております
> いつも有意義な情報配信していただきありがとうがざいます

そのように言っていただきありがとうございます。
これからもより有意義な配信を心がけたいと思います。


> こちらの状況ですが、半年前に5百円玉貯金とへそくりあわせて
> 168万円を元手に3社の口座を開きFX始めたのですが
> 3ヶ月位して、すこし利益が出てきたところ、
> 大丈夫だろうと損切りルールを無視した結果
> 強制ロスカットしてしまい元手の半分まで損失・・・

やはりロスカットは大切です。
ロスカットは、損失を確定してしまう恐れがあると
考える方が多いですが、「自分の資産を守る立派な武器」です。

文面を見る限りでは、しっかりと教訓になっているようなので、
今後は大丈夫だと思います。


> その後御社のDVD、HPで勉強しなおして
> 週レポを参考に慎重にトレードしており、
> おかげさまでなんとか黒字にもってこれました

> 最近は仕事の都合で時間と気持ちの余裕が無いので
> あまりポジションを持たず持ち越さずで、
> 週レポを参考に一日10~20pips×3~5枚程度と小さな利益の
> トレードしております

> 大きな方向性が出るまでこんな感じで行こうと思ってますが
> 間違いではないですよね?

それで全く問題ありません。
決して無理をせず、勝ちやすい時にエントリーするのが大切です。

現在のように動きがはっきりしない時は、
静観しているのも立派な戦略です。

私も週レポ等で、大きな動きが出るまでは、
小幅な利食いもしっかり入れるようにお話しています。


> これからも解りやすくタイムリーな配信期待しております
> 私も自分の目標に向かってもっと学習し自己ルールの確立と徹底に
> 精進しますのでご指導の程宜しくお願いします

こちらこそ宜しくお願いします。
また何かございましたら、お気軽にご連絡を下さい。


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よろしくお願い致します。

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第2部 → 相場観と会員様のトレード添削
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第1部は、フォローセミナーDVD(1)とほぼ同じ内容となりますが、
会員様からのリクエストが非常に多いため、再度行います。
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参加受付は、8月31日(月)で締め切りですが、
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植木良太の話が直接聞ける貴重なセミナーとなりますので、
奮ってご参加下さい。

編集後記

1000億円の融資を受けていたJALが
4~6月期決算で990億円の赤字決算となりました。

同じように、世界同時不況と新型インフルエンザで苦しんでいる
ANAは自力で増資しました。

「親方日の丸」意識が抜けないJALは、不況よりも
労組と企業年金のコストが最も大きな問題です。

GMみたいなもんですね。


民主党が政権を取ったら
更に危なくなりそうですね。

それで、産経新聞に載っていたのですが、
JALとANAの合併もあり得るそうです。

合併後の社名はANALにでも
なるのでしょうか。


それでは、また!


 

 

 


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