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米国債格下げの目的

以下は2011/4/25に私のメルマガで配信した内容です。

こんばんは。

4月18日、莫大な負債にもかかわらず、
これまで『最も安全な資産』とされてきた
米国債の格付け見通しが下げられました。

そもそも、米国債が『最も安全な資産』であると
いつ誰が決めたのか疑問ではありますが、
米国債格下げの目的は何でしょう?

米国債の格付け変更には、米国政府の許可が必要です。

表面上、許可なんて必要ありませんが、格付け会社は
SEC(米国の証券取引委員会)に嫌われると
まともに商売ができません。

なので、S&Pにしろ、ムーディーズにしろ、
格付け会社が米国政府の許可なしに
米国債を格下げすることはありません。

では、何のために米国債を格下げしたのか?

これが分かると、この後、

米国は、そして世界は、どのように動いていくのかが
分かるようになるのです。

本日は、公表されているニュースを材料に、
米国債格下げについて解説したいと思います。

4月18日 米国債格付け見通しの引き下げ発表

米格付け会社大手スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は、
米国債格付けの中期的な見通しを示すアウトルックを、
これまでの「安定的」から「ネガティブ」に引き下げたと発表した。

S&Pが1941年に現行の格付け制度を開始して以来、
米国債の格付け見通しを引き下げたのは初めてです。

このときに、“世界で最も安全な資産”とされたんですかね。

ここらへんも弊社のレポートでGOLDのカラクリを知っている方は、
何のためかお分かりかも知れません。


S&Pの声明によると、

「米財政赤字が大幅に膨らみ巨額となる中、財政健全化の長期計画をめぐり
米議会で与野党が合意できない可能性がある」

「金融危機から2年が過ぎたが、
米国の莫大な財政赤字が解決する見通しは明るくない」との理由です。


更に、今後2年以内に3分の1の確率で米国債の長期信用格付けを
現在の最高水準「トリプルA」から引き下げる可能性があるとのことです。

米財政収支は08年秋のリーマン・ショック後、大規模な景気刺激策や
税収の大幅な落ち込みなどを受けて急速に悪化しています。

財政赤字は09会計年度に史上初めて1兆ドルの大台を突破した後、
3年連続で1兆ドルを突破することがほぼ確実になっています。

今年の米国の財政赤字は1兆5000億ドルを上回り、
政府の負債は近いうちに14兆3000億ドルの上限を超えそうです。

昨年末に成立したいわゆるブッシュ減税を延長する包括減税法による
税収の減少もあり、改善への道筋は見えていないことが原因らしいです。


まだ景気回復が不透明なところに増税は考えにくい中、
財政支出削減は政治的な対立で難航しています。

米共和党は財政健全性のために果敢な削減を要求し、
民主党は行き過ぎた削減が福祉支出減少になると反対しています。

米国は格下げで何がしたかったのか?

上記のS&Pの声明は正論であり、もっともです。

財政赤字を削減しないといけないのは、誰でもわかっています。

景気回復などのために増税は難しいこともわかっています。

それを踏まえた上で、米国債を格下げする可能性がある

という材料を表に出したほうが、何かしら得をすることがあるのでしょう。

でも、その目的とは何でしょう?

冒頭にも書きましたが、

S&Pにしろ、ムーディーズにしろ、
格付け会社が米国政府の許可なしに
米国債の格下げをすることはありません。

では、何のために米国債を格下げしたのか?

そこで、米国債が格下げされたことで起きたこと、起きることといえば、
真っ先に思いつくのは、株安とドル安、金利の上昇です。


●金利の上昇

 まず、金利の上昇ですが、現在AAAの米国債が格下げされれば、
 利率は上昇し、米国債も市場で消化されにくくなります。

 債券市場では価格と逆に動く長期金利が発表直後に急上昇しましたが、
 その後は低下に転じ、10年物米国債利回りは
 前週末引け水準比0.03%ポイント低下の3.38%で終了しました。

 その後、金利は落ち着いています。

 米国10年債金利

 
   これは、米国にとって、どこから見ても負の要素なので、
 どうやら目的は、これではなさそうです。

 実際に格下げされたわけではなく、見通しが格下げの可能性がある
 としたのもこのためでしょう。


●株安

 格付け見通し引き下げ発表直後の週明け18日のNY株式市場では、
 ダウ工業株30種平均は、前週末比100ドル超下落して取引が始まり、
 その後下げ幅は一時、240ドル超に拡大しました。

 しかし、株安のほうは、発表直後に急落したものの、
 現在は、それまでの高値を抜いてきています。

 NYダウチャート

 明らかに株高です。21日の株価は、12500ドル台と
 2年10ヶ月ぶりの高値を更新しています。

 どうも違うようです。

 では、ドル安のほうはどうでしょう?


●ドル安

 18日の外国為替市場ではドル売りの動きが一時加速しましたが、
 18日午後5時の段階で82円67銭と、前週末同時刻比43銭のドル安。

 24日のドル円は、81円84銭と1円26銭のドル安

 では、チャートを見てみましょう。

 ドル円チャート
 

 わかりやすいドル安傾向ですね。


 やっぱり目的はドル安でしょうかね?

米国と中国の声明

●4月18日 ミラー米財務次官補(金融市場担当)

 「米国が直面する困難な財政上の試練に一致協力して対処しようとする
 指導者たちの能力を、過小評価していると思う」と、
 格付け会社の判断に誤りがあるとの認識を示しました。

 とりあえず、そう言っておかないといけませんよね。

 といったところでしょうか。

 知らないわけがないし、発表前に許可してるはずだと思うんですがね。


●4月19日 中国人民銀行(中央銀行)の夏斌金融政策委員

 「ドルは偉大な国に支援されており、格付け引き下げにより、
  暴落することはない」

 「中国は3兆ドルの外貨準備の運用方法を、投資利益だけでなく
  戦略的影響力を追求することによって変えていく必要があると指摘。
  中国は持続可能な発展に向け、戦略的資源を取得するべき」

 「人民元の一段の弾力化に向けた措置を講じることは可能とし
 (人民元の)単発の切り上げも排除できない」

 「人民元の柔軟性を高めるため、主要通貨に対する取引レンジを拡大するべき」


●4月19日 中国外務省

 「米政府が責任ある政策を講じ、投資家の利益を保護するよう希望する」

 「米国債は米政府の信用を反映したものであり、
  米国内外の機関投資家の重要な投資対象だ」

---

中国も巨額の米国債を保有しているし、輸出もしたいので、
急激なドル安は好ましくない。

2005年7月に人民元相場を対ドルで2.1%切り上げて以降、
中国政府は、単発での調整は検討していないとの立場を
繰り返し表明していますが、そんなに米国が傷んでいるなら、
中国政府主導で、人民元の切り上げをする必要があるな。

というところでしょうか。


昨年のニュースですが、こんなのもあります。

●2010年11月9日 中国の格付け会社、大公国際資信評価

 米国の長期信用格付けを「AA」から「Aプラス」に
 2段階引き下げたと発表

 米国がドル安につながる量的金融緩和を強化したことについて、
 「米国経済が抱える問題の根深さを浮き彫りにした」

 「通貨安政策で米国が直面する危機を解決することはできない」

---

中国の格付け会社ももちろん、中国政府の意向を汲んでいます。

・景気回復のためにドル安にしたいアメリカ

・バブル退治のためにも切り上げしなければならない中国

・日本と違い、外圧ではなく、あくまでも中国主導での切り上げを望む中国政府

これらを踏まえた上での米国債格付け見通しの引き下げでしょうかね。

米国は金融危機に対処するため、利下げをし、
大規模な財政出動を行いました。

これにより、大恐慌は避けることができましたが、超低金利と
量的緩和により、ドル安となり、世界的なインフレとなっています。

あふれるドルがエマージング・マーケットに集まり、
商品・新興国バブルとなっています。

このバブル退治も中国はしないといけないわけです。

このへんの裏事情を元にした人民元投資のレポートを
近日中に公開します。


もうひとつ、今回の格下げ(面倒なので格下げにしちゃいます)で

米中の思惑なのか?金融資本の思惑なのか?

しっかりとした上昇トレンドのものがあります。

相変わらず、金は、米国債引き下げ、ドル安などの小さいシナリオを
飲み込みつつ、大きなシナリオの中で上昇傾向です。

格下げ直後のNY金の中心限月は、前週末終値比6.90ドル高の
1オンス=1490.90ドルと、1500ドルの大台目前で終了しています。

その後、更に、NY金価格は1500ドルの大台を突破してきています。

NY金チャート

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編集後記

先ほどお話した人民元投資のレポートの内容ですが、
人民元が近い将来切り上げになるから、人民元を買いましょう。

みたいな単純なものでは、ありません。

普通のビジネスマンが、何をどうすれば豊かな老後を手に入れられるのか、
その道筋をしっかりと公開します。

実際に世界を巡り、身体にも頭にも汗をかきながら
私たちが実践してきた投資についてお話します。


 

 


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